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那須ブラーゼン コラム【第8回】 若杉厚仁社長コラム
 

那須ブラーゼン 若杉厚仁社長コラム

Text/若杉厚仁
 
年明けから、新メンバーの顔合わせなどを終え、改めて 2018 シーズンへの思いが高まってきました。昨シーズン6 名のメンバーで戦い抜き、過去最高のシーズンとすることが できましたが、今シーズンは8名に増強する形で迎えますの で、一層の高みを目指せる確信を得ています。 今シーズンも過去の例に漏れることなく、エース級の選手
の退団があった後に有望な若手の入団という組み合わせと なりました。
これは、決して「若手の育成」を主たるチーム の目的・目標としている結果である訳ではなく、今現在那須 ブラーゼンが置かれている状況が「そうせざるを得ない」と いうのが実情です。しかし、一方でプロとしてのキャリアや 実績が少ない選手達が高いコストパフォーマンスでブラーゼ ンにおいて活躍してくれており、許される活動予算に対しての パフォーマンスは非常に高いものがあります。  さて、ここで述べたいのはブラーゼンが置かれている悲観 的な状況ではなく、この5年で積み上げてきた「ブランド」 が確かなチーム強化につながっているという点です。今シー ズンは4名の選手達を新たに迎えましたが、どの選手達も今 後の日本のサイクルロードレース界を背負って立つであろう逸 材です。(うち2名は栃木県内出身)過去の5年で築き上げ てきたチームマネジメントや育成の実績が、彼らを那須ブラー ゼンに導いたとも言えるでしょう。
 
今後は、さらに実績を上げた選手たちが留り、チャレンジ をした後にエースとして帰ってくるなどの状況を、前述した有 望株の登用と併せて整えていくことで、良い循環の中で選り すぐったチーム構成を行うことができる兆しが見えています。 この循環がある限り、「那須ブラーゼンイズム」を損なわず、 強いチーム作りをし続けることが出来るのです。
 サイクルロードレースの世界は、非常に選手の出入りが激 しく、また、選手獲得の仕組みや移籍金に関するチームや選 手への保護が制度化されておらず、那須ブラーゼンの様な新 興チームには非常に厳しい環境です。こういった環境の中で、 この6年目以降の明るい兆しには、感慨深いものがあります。  2018シーズン以降も那須ブラーゼン“らしさ”を磨き上げ、 ドラマを生み出し続けていきたいと考えています。
 
若杉厚仁
Wakasugi Atsuhito

Profile
1989年10月14日生まれ。千葉県出身。
宇都宮ブリッツェンでプロデビュー。
2013年に那須ブラーゼンに移籍、選手権取締役運営マネージャーに就任。
シーズン末に現役引退。
2016年より那須ブラーゼン運営会社「NASPO㈱」代表取締役社長を務める。