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  宇都宮ブリッツェン コラム【第24回】
 

国際レースで常に優勝争いを演じるまでに チームは進化!
今年こそ、ナショナルチャンピオンジャージを 宇都宮に持ち帰る!


 5月19 日~ 26 日の8日間にわたって開催された「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)」、
5月31日~6月2日の4日間の日程で開催された「ツール・ド」という、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際レースを戦い抜いてきた宇都宮ブリッツェン。
シーズン前半戦の山場と位置付けていたこの2レースで、チームは着実な進化を刻んでいることを印象付ける走りを見せた。

 まず、TOJ では初日の第1ステージで岡篤志がステージ優勝。同8位に入った増田成幸と2選手が第4ステージまで最も名誉ある個人総合時間でトップ10圏内を維持した。
さらに、勝負どころとなる富士山での第6ステージでは、増田がトップ3に迫るステージ4位となり、個人総合時間も4位に浮上。
3位の背中が確実に見える中で第7ステージ迎えることになった。

 しかし、その第7ステージの中盤に増田が個人総合3位の選手の転倒に巻き込まれて落車。
すぐにレースに復帰したが落車のダメージは大きく失速。個人総合時間10 位に順位を下げてしまうことになった。
増田は痛み止めを飲んで翌日の第8ステージも走り切り、個人総合時間10 位を確定させたが、あの落車さえなければ…と思わずにはいられない、そんな後味の悪い結末だった。

 その直後に開催されたツール・ド・熊野。増田が怪我の影響を考慮して出場を回避する中、増田不在の穴を補って余りある活躍を見せたのが岡だった。

 第1ステージでライバルチームが奇襲にも近い攻撃を見せる中でしっかり先頭集団に入ってレースを進め、ステージ2位を獲得し、個人総合時間でも2位に浮上。
続く、日本屈指の山岳コースとして知られる第2ステージでも、並みいる強豪外国人選手を相手に一歩も引かない走りを見せてステージ5位。
最終日となる第3ステージも12 位でまとめて個人総合時間2位を死守。これは、同レースでのチーム史上最高成績でもある。

 ふたつのUCI レースを終えて思うのが、国際レースの舞台でも常に優勝争いができるだけのメンバーと実力が、今のチームにはあるということだ。
それだけに個人的に期待したいのが、6月30日に行われる日本人ロードレース選手の頂点を決める大一番、全日本選手権での活躍だ。
今年こそ、日本王者の証であるナショナルチャンピオンジャージを、宇都宮に持ち帰ってくれると信じている。
 

小森信道Komori Nobumichi
スポーツの感動を「コトバ」で読み解き、写真で伝える、編集事務所ハットトリックカンパニー代表。
2011 年より宇都宮ブリッツェンオフィシャルとしてサイクルスポーツの取材を始め、現在では新聞連載やweb メディアにも数多く寄稿するなど活躍の幅を広げている。
サイクルメディアグループ「Porte au Village」メンバー。