◎栃木ブレックス コラム
強敵・三河に連勝Text/篠田和之
3月9日(土) 栃木98-77三河 入場者数/4,548人
3月10日(日) 栃木79-56三河 入場者数/4,658人
栃木ブレックス×シーホース三河という強豪同士の対戦、そしてW杯出場権をつかんだ日本代表効果もあって、ブレックスアリーナ宇都宮は歴代最多入場者数を連日更新する大盛況でした。
三河はスコアラーの金丸晃輔選手とローポストの要・桜木ジェイアール選手をケガで欠くいわば「飛車角抜き」の状態。
しかし土曜日の試合の第1クォーター(Q)はアイザック・バッツ選手の強いゴール下や、拓殖大を中退してプロになった岡田侑大選手のセンス抜群の攻撃にブレックスは手を焼き33失点。
「攻守に軽く、後手後手だった」と安齋竜三ヘッドコーチが1Qでタイムアウトを2回使い切り修正を促す。
一方で渡邉裕規選手が前半だけで21得点、いきなりの「ナベタイム」で離されずに済んだことが大きい。
ディフェンスの強度を上げたブレックスは3Qで14-0ランを作って一気に突き放し、ライアン・ロシター選手がトリプルダブルの活躍でチームを支えたことも光り先勝しました。
日曜日の試合は立ち上がりから激しいプレッシャーディフェンスが効いて優勢に進め、3Qまでにダブルスコアの大差をつけ快勝。
遠藤祐亮選手の相手に食いつく守備で24秒オーバータイムを誘うプレーや、相手のスクリーンプレーに対してボール保持者にダブルチームで強襲し(=ブリッツ)ターンオーバーを誘い速攻から得点する場面ではスタンドが大いに沸きました。
良い守備がシュートと同じくらいの声量で讃えられるのがブレアリのいいところ。
初めての古巣戦となった比江島慎選手が先発に。
「チャンピオンシップ(CS)の前にやらなれけば」と安齋HCは先々起こりうる様々なケースを考えての起用だったことを明かしました。
「不思議な感じで緊張したが(土曜日の)後半から体が動いて調子が戻った」と比江島選手。
連日の2桁得点と好守備に安齋HCも満足そうな表情でした。
いよいよ月末の千葉戦(船橋アリーナ)で東地区優勝の行方が見えてきます。
そして田臥勇太・喜多川修平両選手が復帰に向けて準備しています。
終盤戦、ぜひアリーナで楽しみましょう。
篠田和之Shinoda Kazuyuki
フリーアナウンサー。宇都宮市出身。
とちぎテレビ「とちテレニュースLIFE」キャスター。
株式会社ラテールプロモーション代表取締役。
J リーグ・B リーグ・アイスホッケー・野球など多くのスポーツ実況を手がける。