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Bリーグチャンピオンシップ・セミファイナル
第1戦 ●栃木ブレックス67-75 千葉ジェッツ
第2戦 ●栃木ブレックス83-88 千葉ジェッツ


敵地・船橋アリーナに乗り込んだセミファイナルは、ともに激しいディフェンスの応酬でゲームが進み、レベルの高い内容のシリーズとなりました。

第1戦は後半に千葉の激しいディフェンスに手を焼き最大16点差まで広げられ、追い上げ及ばず敗戦。
しかも途中にライアン・ロシター選手をケガ(右腓骨骨挫傷・全治2か月)で失うアクシデントが。

翌日の第2戦。
前半は守備の我慢比べとなり小差でついていく展開。
しかし第3クォーターに、今回最もやられたくなかった「トランジション」(守→攻の速い切り替え)を出されて失点が重なってしまった。
遠藤祐亮選手が次々と3ポイントシュートを決めて食い下がるがあと一歩及ばず。
レギュラーシーズンからここまで一度もなかった「2連敗」でセミファイナル敗退、今シーズン終了となりました。

しかし第2戦は魂が激しく揺さぶられる40分間でした。

決してけが人がいることを言い訳にせず、弱気にならず。
これは、誰が欠けてもチームとして機能するように練習を重ねたから。

最後まで決してあきらめず。
これは安齋竜三ヘッドコーチの試合後のインタビューから。

『1年間通して全員がハードワークした。最後まであきらめずに戦った選手たちを作ったことが収穫だった。ファンの方のためにぼくらは戦う責任がある。お金を払っている分、何かしらの感情をもって帰ってほしい。そこにぼくらの責任があると思っているので。それを今日は果たしたかな、というのはありますし、ずっと声援を送って一緒に戦ってくれて本当にありがたかった』

近年よく語られる「ブレックスメンタリティ」という言葉は、特に定義が明確に決められているわけではなく、いろいろな要素が次々と積み重なった集合体だと思うんです。
ルーズボールやリバウンドに泥臭く飛び込む、激しいディフェンス、ハードワークする、自分たちは常に挑戦者なんだ、12人じゃなくて4,500 人で戦う、対戦相手をリスペクトする、紳士たれ…。

第2戦の40分間にはそんな「ブレックスメンタリティ」がたくさん詰まっていたと思います。
試合中さらにけが人が続発して満身創痍の中、最後まで戦う姿勢を見せ続けたことは尊い。
だから敗れて悔しくもあり、だけどファンであることが誇りに思えるのだ、と。

「目標とするところには届かなかったですけれど、何か応援してくれるファンの人たちには伝えられたんじゃないかと思いますし、最後までやりつくした選手たちを誇りに思いますし、この悔しさを来シーズン全員で、来シーズンこそはもっともっといいチームになれるようにやっていきたい」(安齋HC)

心にズシンと響きました。
素晴らしいチームでした。
選手・スタッフのみなさん、おつかれさまでした。
拍手を送ります!
 

篠田和之Shinoda Kazuyuki
フリーアナウンサー。
宇都宮市出身。
とちぎテレビ「とちテレニュースLIFE」キャスター。
株式会社ラテールプロモーション代表取締役。
J リーグ・B リーグ・アイスホッケー・野球など多くのスポーツ実況を手がける。