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栃木ブレックスコラム【第9回】 Bリーグで価値を高めた熊本オールスター
 
Bリーグのオールスターゲームが、1月14日(日)に火の国・水の都、熊本県立総合体育館で行われました。私はスポナビライブ・スカパー・J:COMで全国に向けて放送される「公式映像」の実況という大役を仰せつかりました。
中継をごらんいただいた皆様ありがとうございます。

栃木ブレックスは昨年の順位で分けられた「B.BLACK」に入り、ファン投票で選ばれた田臥勇太選手・竹内公輔選手がスターターで出場、安齋竜三ヘッドコーチが指揮を執りました。また川村卓也(横浜ビー・コルセアーズ)、熊谷尚也(大阪エヴェッサ)、須田侑太郎・古川孝敏(琉球ゴールデンキングス)、大塚裕土(富山グラウジーズ=TGI・Dライズ出身)といった元ブレックスの選手も多数顔をそろえ、持ち味を随所に披露しファンを喜ばせました。

 
 
今回のオールスターは「災害復興支援」として熊本で開かれました。私も実況で「去年のオールスターは新時代の到来を告げるお祭りでした。今年は社会貢献という大きな役割を担いました」。


熊本地震と九州北部豪雨。ともに被災地は復興途上です。私も試合前に熊本城を見ましたが、大規模な修理が始まったもののまだ崩れたままの石垣があらわになっているところもあります。それを実際に目にすると言葉が出てきません。試合前日、出場選手たちはチームごとに分かれて両被災地を訪れ、子ども達と交流しました。熊本市中心部では出場選手が登場したイベントやパブリックビューイングが行われたほか、空港や老舗デパートには試合開催を告げる大きな幕が掲げられるなど、熊本全体でお祭りを楽しむ雰囲気がありました。
 
Bリーグの調査結果によると、入場者数の46%が熊本県内の方で、関東からの21%をはじめ他県から訪れたファンが半数以上となりました。地元のファンはスターたちのプレーで元気をもらい、他県からのファンは馬刺し・からし蓮根など美味しいものを食べてくまモングッズをたくさん買って、熊本の経済を回す。

そして熊本の現状を、継続的な支援が必要なことを多くの人に伝える。「Bリーグになって注目されていることは全員が自覚している。子供たちに憧れられるような職業でありたい」(竹内選手)「社会貢献活動の大切さを若い選手に伝えたい」(田臥選手)

「子ども達の未来は限りなくある。選手達は楽しみながら熊本で開催する意義を感じてやってくれると思う」(安齋HC…福島県出身で、2011年に宇都宮で開かれた東日本大震災のチャリティゲームでも長期間の支援を呼び掛けている)会場は超満員でも3,200人余り。興行として見れば大きな収益にはならないかもしれませんが、東京で開かれた「次世代型ライブビューイング B.LIVE in TOKYO」の成功も含めて、今後のBリーグの発展にとって実りの大きい大会だったと思います。

セレモニーで支援に対する感謝を述べた熊本県知事と並んで、くまモンが深々とおじぎをしたのを見て、熊本で開催してよかった、と心から感激しました。
 
篠田和之
Shinoda Kazuyuki

Profile
フリーアナウンサー。宇都宮出身。
とちぎテレビ「とちテレニュースLIFE」キャスター。
株式会社ラテールプロモーション代表取締役。
Jリーグ・Bリーグ・アイスホッケー・野球など多くのスポーツ実況を手がける。