栃木求人マーケットは栃木県宇都宮市の求人情報がどこよりも詳しく掲載

 
栃木ゴールデンブレーブス コラム【第21回】    のコピー
 
―選手と合流して1か月半が過ぎ感じることは?

とにかく楽しみ。
実戦を見ないとわからないことが多いので、早く試合が見たいですね。
今は、監督コーチがあれこれ言う時期ではないと僕は思っています。
選手から聞かれたらアドバイスはしますけど、基本的には自主性を大事に、選手に任せていこうと思っています。
選手たち自身が昨季の反省を生かして練習に取り組んでいる姿を見て、意識がとても高いと感じています。

―選手との距離感は?

選手のキャラクターも少しずつ分かってきましたよ。
例えば、前田(大佳)君はすごいですね、率先して雰囲気を作ってくれている。
ムードメーカーとして良いキャラですよね。
コミュニケーションをしっかりとることを意識していますが、あくまでもプロなので、選手と近くなりすぎてなれ合いになってもいけない。
オンとオフをはっきり、スイッチを切り替えてやっていきたいです。

―ほかの首脳陣とは?

毎日ミーティングしています。
日々の練習メニューを考えたり、チームの方針を話したり。
NPB の選手でも打てる時もあれば打てない時もあるから、ひきずらない。
切り替えることが大事だと伝えようと話しています。
それぞれ首脳陣もキャラが違ってうまくいっていると思います。
寺内(崇幸)監督はきめ細やかで気づいてくれるタイプ、飯原(誉士)コーチは数多くないけど的確なアドバイス、八木(健史)コーチは選手と近い立場でパイプ役、僕自身は、なんでしょう。
選手を陰から支える裏方に徹します。
選手がやりやすい環境を作ることを第一に、選手のキャラを生かして伸ばしてあげたい。
そのためにも、常に選手を見ていようと思います。
見られていたほうが選手も気持ちが入るし、見ていないとアドバイスもできないので、特に今は見守り役かな。
やるのは選手だから、とにかく選手に頑張ってもらうことが大事。

―自身の選手からコーチへの切り替えは?

引退しても動きたくなるかと思っていたけど、実際は、全くそうならなかった。
これからは、自分の持っているものを選手たちに少しでも教えられるなら、という気持ちが強いです。

現役の頃は教えてもらってことを、こうだからこうなるんだな、ともう一度考えて自分でやっていたけど、今後は、性格も捉え方も違う選手に理解してもらえる教え方が必要になってくる。
(教えることも)自分で経験しないと何とも言えないなと思っています。
自分の脳みそをフルに使って考えてやっていきます。
―ご自身の経験から伝えたいことは?

周りに流されず、自分の意思をしっかりと持つこと。
気持ち一つで変わってきます。
僕は育成枠での入団だったので、入団発表のときは、本指名の選手と育成枠の自分とでは、相当の差があったんですよね。
そこで、あんなにちやほやされてるけど実際はそんなにかわらないじゃないかと、内心は思ってましたね。
だから「結果を残して見返したい」「絶対に負けない」という気持ちだけでしたね。

ここの選手たちは、NPB に行きたいと頑張っていると思うんですけど、NPB に入ることがゴールじゃないんです。
そこを勘違いしてしまうと入ってからが難しくなる。
NPB の世界で1軍で戦力として活躍する、金を稼ぐ、という明確なゴールを持って欲しいなと思いますね。

―当時は誰よりも練習したと思う?
 
うーん…、それはどうかな。
練習はみんなやってますからね。
いくら練習したと思っても結果が残せなければ意味がないですよね、NPB は。

ただ、ゲームで生かせる練習はしたと思います。
練習で満足しない。
練習量だけで満足するのは学生まで。
それを試合で生かせなかったら、ただの自己満足です。
自分に何が足りないのか、自分のプレーを分析していれば、練習の質も上がります。
みんながやっているから自分もバット振ろう、1時間余計にやろう、だけではダメなんです。
試合で結果を出すためには考える練習。
質を高めることが重要です。

―単身生活は解消されて何か変化は?

家族は僕が帰ってきても変わらない普通の生活をしていますが、僕は家族と一緒に過ごせる時間がすごく増えたので、嬉しいですね。
でも、距離はなかなか…、結構な距離です。(その長い移動時間中も)野球のことしか考えてないです。
彼(選手)には、どういう言い方をしたらよいか、とか選手の性格を僕なりに分析してます。
一人の時はずっと頭の中は野球のことですが、家族といる時はあまり考えない。
今はそれがちょうどいい切り替えになっています。
公私ともに充実していて、すごくありがたいです。

―栃木県のファンへ

これまでの野球生活の中でも、いつも変わらずファンは大事に思っています。
ファンのみなさんがいてくれて初めて、僕らは野球が出来ています。
栃木県民球団ということで、野球で栃木県を盛り上げていくことも球団の方針なので、そこはしっかりやっていきたいです。
とにかく今年はみんなと一丸になって頑張っていきますので応援よろしくお願いします!
 
高村麻代Takamura Mayo
NHK各局(津→長野→新潟→宇都宮)で、テレビを中心にキャスター・リポーターを勤める。
フリーアナウンサーとして、CRT栃木放送やFMくらら857 でパーソナリティを務めるほか、ブライダルやイベントのMC、ナレーション、地域誌のコラムなども担当。