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H.C.栃木日光アイスバックスコラム【第16回】シーズンに向け、仕上がり順調!夏、アイスバックスが本格始動  開幕特集①~④ のコピー
 

アイスバックス待望の今季初勝利は開幕4試合目、9月9日の東北フリーブレイズ戦でようやくもたらされた。
この日はGKで龍翔太郎が先発。前日のホーム開幕戦で先発・小野航平が負傷したため第3ピリオドから出場
した龍は、そのまま次の試合で先発の重責を担うことになった。



 
 


開幕週・釧路での日本製紙クレインズ戦で福藤豊が負傷し控えへ。FW寺尾勇利、DFでは佐藤大翔と
坂田駿を欠くという緊急事態にも龍は「こういうときのために自分がいますし、練習もしっかり積み重ね
てきていますから」と平常心で試合に入ることができたという。



開幕3連敗でプレッシャーが掛かる、重苦しい雰囲気のなか始まった試合は先制点こそフリーブレイズに奪
われたものの、龍が序盤から好セーブを重ねてリズムを作る。すると第2ピリオドに1人抜け出したヨーナス・
アランネが相手GKのブロッカーサイドを撃ち抜いて同点にし、一気に勢いがついた



続くパワープレーではスピード感あるパス回しで相手DFを翻弄し、岩本和真が送ったパスにバックドアで
古橋真来が反応して鮮やかに逆転弾をたたき込む。ピリオド終盤には彦坂優が決めて2点差。

そして第3ピリオドには、1人抜け出した石川貴大がゴールキーパーの目の前を横切りながら間を見つけパックを
ねじ込むという技ありのゴールで4対1とし、待望のシーズン初勝利をたぐり寄せた。



試合後、龍は今季初勝利について「素直に、凄く嬉しいですね。相手もハードに来たけど、DFが懸命に守っ
てくれた」とまずはチームメイトに感謝を述べた。



今後についても「チームとしても勝ち方が見えた大きい勝利だと思います。課題はチームがとにかくミスをしない
ことと、ミスが出た後にどう防ぐか。今後もどんなに厳しい状況でも僕がしっかりシュートを止めて、攻撃の勢い、
チャンスへと繋げられるようにしっかりとゴールを守りたい」と頼もしく語ってくれた。



5試合(9月12日時点)を終えて1勝4敗。9月はケガ人続出が響いてスタートダッシュにはつまずいた格好のアイス
バックスだが、龍の存在のほか、岩本ーアランネー彦坂ラインのコンビネーション、スピード感あふれる突破を何度も見
せる古橋の好調さ、さらには9月11日の試合でベテラン坂田が復帰するなどプラス材料も多く見られた。勝利試合の内
容には「戦術が噛み合ったときのアイスバックスは本当に強い」というイメージの片鱗を見せてくれただけに、ここから
の巻き返しを大いに期待したい。


 
 
関谷智紀
Sekiya Tomoki

Profile
1971年生まれ。埼玉県入間市出身。
スポーツ番組ディレクターを経てライターに転身。
スポーツのみならず経済、IT、フードなどのジャンルで雑誌を中心に記事を執筆。
アイスホッケー取材は2004年から続けている。