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H.C.栃木日光アイスバックスコラム【第20回】
 

「バックスが日本の頂点に立つ!」 その目標は2018年も果たせなかった。
しかし、東北フリーブレイズとの準決勝で素晴らしいパフォーマンスを見せて勝利し、準優勝を勝ち取ったことは明るい材料だ。

準決勝では田中健太郎のゴールで先制。
しかし38秒後、田中(遼)に同点弾を許す。点を取った直後に失点するのはバックスの悪いクセで、リズムが崩れるのでは? と恐れたが、GK福藤豊の安定したセーブのおかげで主導権を奪い返すことに成功。
パワープレーでヨーナス・アランネが決めて2-1とすると終盤までフリーブレイズに得点を許さず、エンプティネットも決めてしっかり逃げ切った。

決勝は2シーズン前の長野での対決と同カード。
王子イーグルスに対して「今度こそ」と臨んだが、試合開始29秒で相木に決められたのが痛かった。
古橋真来、寺尾裕道のゴールで追いすがるも2-4で敗戦。
チャンスは何度も演出したが、王子ディフェンスを崩しきるまでには至らず。
戴冠は2019年に持ち越しとなった。

「苦しいなか、決勝までたどり着いたことは評価できる。チャンスはたくさんあったし、正直勝っておかしくない内容だった。チャンスを決めきれるようにしたい(シッキネンヘッドコーチ)」。

シッキネンHCによると、韓国遠征でリズムを崩したチームが立ち直り、上向きの曲線を描いているとのことなので、今後に期待しよう。
 

 
GK小野航平選手が100試合出場を達成!

「これからも100%力を出し切ってチームに貢献したい。頑張ります」。

12月29日に行われたアジアリーグの対東北フリーブレイズ戦で小野航平が先発出場し、通算100試合出場を達成した。
小野の活躍で試合は2-2の同点のままゲームウィニングショットに突入。
GWS では1人目にシュートを決められたが、あとの4人に対してはパーフェクトなセーブをみせ、勝利の立役者となった。

「苦しい状況に陥ったなか、選手みんながすこしでも勝利に向けて頑張っている姿が出た試合ではないか」と自分よりもチームメイトを称えながら試合を振り返った小野。
いつ出番が来ても良いように準備を怠らないナイスガイは、残り3試合も、もしその時が来たら最高のパフォーマンスで応えてくれるはずだ。


最後の3連戦にはしない!日本製紙クレインズと激突!

さて、アジアリーグの2018-19 シーズン、バックスのレギュラーシーズン最後の相手は、日本製紙クレインズ。
全日本選手権終了直後、衝撃のニュースが飛び込んできたのが12月19日のこと。
日本製紙クレインズが今季限りの廃部を発表したのだ。

ライバルの苦境は、過去に古河電工廃部にはじまる歴史を歩んできたバックス関係者、ファンにとっても決して人ごととは思えないが、試合となれば話は別だ。齋藤哲也キャプテンは「まずは目の前の試合に集中して勝つこと」と気合い充分で連戦に臨む。
「ウチは全員で戦うチームなので、チームを皆で盛り返すことは意味がある。1試合1試合を大切に霧降のファンにぜひ良い試合を見せたい」。

シッキネンHC も「とにかくベストのプレーを出していくこと、それだけ。クレインズの廃部は日本のアイスホッケーにとって大きな痛手だとは思うが、ウチはプロフェッショナルのチーム。誇りをかけて戦いたい」と語っている。

試合は1月24日(木)18:30、26日(土)・27日(日)14:00フェイスオフ。

1月10日の時点で、バックスは勝点35で7位。
プレーオフ圏内の5位ハイワンとの差は勝点8だが、その上がだんご状態になっており、プレーオフ進出の可能性はまだまだ残っている。
それには、このクレインズ戦で3連勝が必須条件だ。
全員で勝利をつかめ!
 
関谷智紀
Sekiya Tomoki

Profile
1971年生まれ。埼玉県入間市出身。
スポーツ番組ディレクターを経てライターに転身。
スポーツのみならず経済、IT、フードなどのジャンルで雑誌を中心に記事を執筆。
アイスホッケー取材は2004年から続けている。