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H.C.栃木日光アイスバックスコラム【第23回】
 
「いやあ、緊張しました。初めての経験でしたが、なかなか解説というのは難しいですね」と、笑顔で振り返ったのは我らがH.C. 栃木日光アイスバックスの守護神、福藤豊選手。

3 月23・24日の連日、西東京市のダイドードリンコアイスアリーナで行われた『アイスホッケーヒーローズ2019』での一幕だ。

福藤選手は、会場内でのスピーカーでもその声が流される生放送(?)の試合実況解説にて登場。
試合のポイントやプレー中の選手の気持ちなどにも触れつつ、初めてとは思えない滑らかな解説ぶりで会場を盛り上げた。

その他にもDJが入ってノリノリの曲をかけたり、カラフルな照明による演出がなされたり、アジアリーグのオールスターメンバーによるスキルコンペティションが行われたりと、新しい観戦スタイルを提案したイベントとなったこの試み。
運営はアイスバックスが担い、普段は霧降アイスアリーナで行っている試合運営ノウハウを生かして「日本のアイスホッケーをもっと盛り上げよう」という思いで、最近はアジアリーグ試合開催の少なかった東京を舞台に開催されたもの。
連盟やアジアリーグ各チームの協力も経て、連日2,000 人ほどが集まる大盛況となった。

真剣勝負あり、笑いやネタもありの
盛りだくさんなイベント


初日には男子日本代表とアジアリーグ選抜が対戦し、真剣勝負を繰り広げた。
日本製紙クレインズの井上選手と共にアジアリーグ選抜のGKを務めたのは龍翔太郎選手。

「代表と対戦するのは初めてですし、最初は緊張しましたが周りの選手がしっかりとサポートしてくれ、良い内容でゴールを守れたと思います。自分のプレーの持ち味も出せましたし、良い経験が積めました」と龍選手。
落ち着いたプレーを披露して2-1 でのアジアリーグ選抜の勝利に貢献し、今後の飛躍が大いに期待される。

また、2日目にはアジアリーグオールスター戦が行われ、アイスバックスから8選手が参加。オールスターらしく普段とは違う楽しい雰囲気で行われた試合では、トップ選手による迫力あるプレーのみならず、ファンを沸かせる「魅せるプレー」もたくさん飛び出した。

寺尾裕道&勇利選手の兄弟ファイト(もちろん本気の喧嘩じゃないです)もあったりなどして、会場では歓声があふれた。
選手が思いっきりアイスホッケーを楽しんでいるのを感じたのか、集まったファンもハッピーを共有していたのが印象的だった。

アイスホッケーが大好きな人たちが集まって醸し出された雰囲気で、ファンも選手も笑顔になれたこのイベント。
アイスホッケーファンの輪を広げる一つのきっかけとなったことは間違いないし、来季以降もぜひ恒例のイベントとして定着してほしいものだ。
 

関谷智紀Sekiya Tomoki
1971 年生まれ。
埼玉県入間市出身。
スポーツ番組ディレクターを経てライターに転身。
スポーツのみならず経済・IT、フードなどのジャンルで雑誌を中心に記事を執筆。
アイスホッケー取材は2004 年から続けている。