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栃木SCコラム【第10回】栃木SC 新里裕之強化部長インタビュー
 
2月25 日に開幕したJ2 リーグ。栃木SC はホーム栃木県グリーンスタジアムで、大分トリニータと対戦した。
3年ぶりのJ2 リーグでの開幕試合を白星で飾りたかったものの2-4と敗れ、黒星スタートとなった。試合開始早々の4分と11 分に
立て続けに失点。

さらに24 分には大分のコーナーキックから追加点を許し、前半が終わって0-3 と3点ビハインドとなる。
厳しい状況で迎えた後半、ゴールを決めたのは栃木だった。12 分、栃木・ヘニキのクロスを大黒がバッグヘッドで
ゴールに叩き込む。しかし、次の得点は大分。左サイドでボールを持った大分・三平がかけあがり、右サイドに走り
こんできた伊佐へパス。伊佐はこれを落ち着いてゴールへ流し込む。試合終了間際のアディショナルタイム、栃木・西谷和希が
2人の大分の選手に絡まれながら放ったボレーシュートが決まったものの時すでに遅し。2-4 で試合終了となった。

その後行われたファジアーノ岡山戦は0-3、レノファ山口戦は2-5 と連敗。いずれも複数失点で敗れている。過去2年リーグは
違ったものの、最少失点という鉄壁の守備を見せてきた栃木。課題が残る開幕3戦となった。
 
◎栃木SC 新里裕之強化部長インタビュー

Column

Text/平井久美子・Photograph/栃木SC
 

今シーズン、京都サンガFC から期限付き移籍で大黒将志を獲得するなどの補強を行った栃木SC。ただ、ここまで
思うような結果が出ていない。新里裕之強化部長の目に、今のチームはどのように映っているのだろうか?
 
ー開幕からここまで(第3節終了)率直な感想を教えてください。

結果に満足はしていないです。ただ、去年からカテゴリーがあがり、試合数が増えたことを考えると、それ程ナーバスになることは
ないと思います。僕自身も慌てていません。しっかりチームを構築しながら去年のベースを活かしていくことを、変わらずコンセプトと
して持っています。ブレないことが大事だと思っています。



ー得点面はどのような印象ですか?

点を獲れる選手を連れてきたのは事実です。ただ、シュート数も含めて点を獲れていないという現実もあります。とにかく
ゴールを奪えるためのシチュエーションの数は落とさないようにやっていければいいと思っています。点取り屋が点を獲る
ことは、守備にもなります。


ー一方その守備はどうでしょうか?

守備は、攻撃よりも整理しやすく、バランスを考えて取り組んでいけるものです。基本的には(考え方を)変えずにやっていくと思います。
システムの変更や選手の配置、人数の取り方はもしかすると変わるかもしれませんが、ボールを奪いに行って、今までのベースの中で阿吽の
呼吸を持てば去年の状況は戻ってきます。

カテゴリーの違いやスキを突いてくるカウンターへの対応力に手こずっていますが、集中してやっていけば、目が慣れたり組織として
流れを掴めたりすると思います。


ー新里強化部長からご覧になってチームの雰囲気はかがですか?

去年の苦しみを味わっている選手は「今は我慢強くやるよと言って、経験のある新加入選手たちは、「落ち着いてやっていけば大丈夫だよ」という風
に声をかけて。選手の間で共通認識があるのでナーバスになっている印象は受けません。キャプテンの浩二(廣瀬浩二)は、チーム内の温度感を
調節できています。それから、オグリ(大黒将志)は「自信を持ってやれば全然問題ないよ」と言ってくれるので、選手たちの気が楽になっている
部分もあると思います。



ー横山(雄次)監督はいかがですか?

監督はむしろ「やってやろうじゃないか」という感じですよ。外の人にはわかりづらいかもしれませんが、負けん気は半端ないですからね。
監督という立場上、大きく表現はしませんが選手一人ひとりにしっかりと向き合っていろいろなことを話される方です。結果的に「この人は負け
たくないんだな」と選手にも監督の思いが伝わっていると思います。


ー最後に、サポーターのみなさんに一言お願いします。

僕は自信を持ってやっています。それから、僕たちのクラブには、「常に前に進み続ける」という意味を込めた「KEEP MOVING
FORWARD(キープ ムービング フォワード)」とい哲学があります。全ての人たちにそれを感じ取ってもらいたいです。
この思いを持って、チームが結果を出していけるように共に戦っていってもらえればなと思います。



インタビューの最後に「とにかく一喜一憂しない。今回のゲームはどうだったか?次のゲームはどうすればいいか?という考えを
持っていれば大丈夫。必ず結果は出る」と力強く語ってくれた新里強化部長。

元日本代表監督であるトルシエ氏とサッカーをしたことで生まれた考えだという。私達サポーターも「KEEPMOVING FORWARD」
という思いを持って、応援していこう。※クラブが掲げる哲学。「常に前に進み続ける」という思いが込められている
 

新里裕之
Hiroyuki Sinnzato


Profile
しんざと ひろゆき
1980 年8 月29 日生まれ
沖縄県出身
FC 琉球監督→トップチーム コーチ→トップチーム 監督→ブラウブリッツ秋田トップチーム ヘッ
ドコーチ→ゼネラルマネージャー→栃木SC 強化部強化担当→強化部長兼テクニカルディレク
 
 
平井久美子
Hirai kumiko

Profile
フリーアナウンサー。京都府出身。
栃木放送「ブリッツェンのイナズマRadio!!」パーソナリティ。
スポーツでは、栃木SC応援番組、実況中継・ピッチサイドリポート、高校野球、マラソンリポートなどを担当。
サッカー4級審判員、防災士、アロマテラピー検定1級、テレビ検定3級、元東京ドーム売り子