栃木求人マーケットは栃木県宇都宮市の求人情報がどこよりも詳しく掲載

 
那須ブラーゼン コラム【第16回】 若杉厚仁社長コラム
 

◎那須ブラーゼン 若杉厚仁社長コラム
 
11月に入り、シーズンも閉幕に向けて一気に加速してい
きます。
去る10月20・21日には、年に一度の祭典、ジャパンカップを戦い終えました。
今大会は、出場選手数が約2倍になるなど、パワーアップしたのですが、選手数の増加と出場チーム数の増加によって、世界トップレベルを誇る選手達の数も大幅に増えることになりました。
戦前はどこまで選手数の増加がレースに影響を及ぼすか読み切れない部分が多かったのですが、ふたを開けてみると、レースのレベル自体の向上が非常に著しかったように感じます。
出場チームの増加と選手数の増加は、やはりファンのみなさんには喜んで頂けたと思いますし、自分自身にとってもさらに見ごたえのある厚い選手層を感じることができたのですが、国内チームにとっては非常に厳しいレースとなった反面もあり、特に若きブラーゼンにとっては非常に過酷なものでした。
クリテリウムは終始トレックセガフレードが世界最高レベルの支配力を行使しきりましたし、ロードレースも全体的なハイスピード化が見て取れました。
このさらにハイレベルに化けたレースの中で、ホストチームであり国内チャンピオンチームとして挑んだ宇都宮ブリッツェンの存在感はあまりにもセンセーショナルなもので、まさに称賛に値するものだったと思います。
残念ながら那須ブラーゼンはまだ世界の壁にチャレンジする明確な段階に至っていないことが突き付けられましたが、一方でブリッツェンが見せた走りによって、世界に肉薄するために必要な要素を、国内チームは確かに感じることが出来たのではないでしょうか?

普段国内ツアーでも相まみえているトップチームのブリッツェンですが、やはり世界の舞台で見せた輝きと走りは、国内ツアーで見る姿とはまた違った位置関係と力関係を示していました。ブラーゼンにとってはどうようなレベルを要し、どのように成長を遂げていかなくてはならないのか?という指標を、ある意味常に眼前に捉えておくことができる利点があるなと感じていて、まずは国内ツアーでブリッツェンに肉薄するチーム力を蓄えたのち、ジャパンカップなどの世界的な舞台でブラーゼンの躍動がみられる日が近づいてくるでしょう。
祭典の盛り上がりによって目に映りづらくはなってしまいますが、この現場で得た感覚は若い選手達をとてつもない勢いで成長させてくれます。
今年もジャパンカップを戦い終えて、チームも会社も成長できたと確信を持つことができましたので、また来年のチャレンジをどのように迎えるか、楽しみに準備を整えて待ちたいと思います。
 
若杉厚仁
Wakasugi Atsuhito

Profile
1989年10月14日生まれ。千葉県出身。
宇都宮ブリッツェンでプロデビュー。
2013年に那須ブラーゼンに移籍、選手権取締役運営マネージャーに就任。
シーズン末に現役引退。
2016年より那須ブラーゼン運営会社「NASPO㈱」代表取締役社長を務める。