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那須ブラーゼン コラム【第33回】 若杉厚仁社長コラム
 
 今シーズン、那須ブラーゼンの開幕戦は、ホームで迎える国際レース「ツール・ド・とちぎ」です。


 「ツール・ド・とちぎ」はこの4回目を最後に、レースとしての運営に一度終止符を打つこととなりますので、那須ブラーゼンにとっても最後の「ツール・ド・とちぎ」となるでしょう。


 今シーズンは総合優勝も視野に入るチームの強化ができていると思うので、開幕が今から楽しみです。


 さて、実は今回は、レースについてではなく、先に発表された「ツール・ド・とちぎレガシー事業」について触れたいと思います。


 「ツール・ド・とちぎ」は、そもそも目的のひとつに、栃木県が「サイクルツーリズム先進県」であることを発信することが想定されていました。


 そんな中で「ツール・ド・とちぎレガシー事業」は、参加型のライドイベントとして生まれ変わり、「サイクルツーリズム」の象徴的なイベントへと成長することが望まれます。


 レース、となると、なかなか観戦に赴いてもらうまでのハードルがあり、また、日常的な観光来訪に寄与する効果が得づらかったのが現実ですが、数千人を動員できる参加型イベントは、直接的な経済効果と、日常的な県外サイクリストへのプロモーションや、受け入れ態勢の構築が望めるなど、「サイクルツーリズム」を掲げる上では本丸と呼べる存在です。


 また、現在、栃木県では、「自転車活用推進計画」が策定され、これは国が施行した、自転車活用推進法に基づいており、具体的な事業実施に向けた準備が進められています。


 これは、安全は走行空間の確保や施設整備、積極的な情報発信などが進んでいくということであり、これらによって整えられた環境を活用して象徴的なイベント実施を行えるということです。

 
 いよいよ、自転車先進県・栃木が本気を出してきたな、感じることができると思います。


 観光地に抱かれて育まれている那須ブラーゼンにとっては、「観光」の観点で自転車が地域の役に立つというモデルは何としても実現の必要があり、できる限り、「ツール・ド・とちぎレガシー事業」と「自転車活用推進計画」について、協力体制が組めればと考えているところです。



若杉厚仁
Wakasugi Atsuhito

Profile
1989年10月14日生まれ。千葉県出身。
宇都宮ブリッツェンでプロデビュー。
2013年に那須ブラーゼンに移籍、選手権取締役運営マネージャーに就任。
シーズン末に現役引退。
2016年より那須ブラーゼン運営会社「NASPO㈱」代表取締役社長を務める。