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那須ブラーゼン コラム【第34回】 若杉厚仁社長コラム
 
シーズンがいよいよ開幕!と本来は書き出したいところでしたが、
新型コロナウイルスの感染拡大が心配される現状において、あらゆる場面でたくさんの不便と制約が強いられ、社会全体が非常に暗く重い空気に包まれている様に感じます。

 新型コロナウイルスの猛威は、サイクルロードレースの世界にも例外なく振るわれ、ブラーゼンにとっての2020 シーズン開幕戦にして、ホームで迎える国際レース、なおかつ
“Last Race” となった「ツール・ド・とちぎ」は残念ながら、イベントやセレモニーを縮小し、レースのみの開催という形となりました。

それでも、この状況下で与えられた貴重なこのレースの場で、全力のパフォーマンスを発揮するべく、那須ブラーゼンは準備をしています。


 実は、私は現役時代に、今回感じているような暗く重い混沌としたシーズンスタートを経験したことがあります。
それは、東日本大震災が襲った2011 年シーズンでした。

社会全体が本当に暗く落ち込んでいて、選手であった我々にとっても毎日トレーニングを継続してレースに備えていく気持ちを奮い立たせることが難しい程に、精神的なダメージを負っていたことを良く覚えています。
走行環境などを鑑みてもまともなトレーニングを続けられるような状況ではなく、開幕の目途も立たない。本当に混沌とした時期でした。


 その頃に、ボランティア活動などに積極的に参加しながら、各種目のアスリート達がしきりに発信し、そして自らにも言い聞かせてきたのが、
「自分達が世の中になにかできるとすれば、全力でパフォーマンスを続けるしかない」
ということでした。

 今社会に圧し掛かっているいるこの暗く重いベールも、必ず近く晴れることと思います。
そして、私達はこの状況下においても全力で前を向き続ける姿を皆様にお届けし続けます。

若杉厚仁
Wakasugi Atsuhito
Profile
1989年10月14日生まれ。千葉県出身。
宇都宮ブリッツェンでプロデビュー。
2013年に那須ブラーゼンに移籍、選手権取締役運営マネージャーに就任。
シーズン末に現役引退。
2016年より那須ブラーゼン運営会社「NASPO㈱」代表取締役社長を務める。