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  宇都宮ブリッツェン コラム【第1回】 確かな手応えを掴み、いざ全日本選手権へ。
 
宇都宮ブリッツェン コラム

確かな手応えを掴み、いざ全日本選手権へ。

宇都宮ブリッツェンが悲願のナショナルチャンピオンジャージを。

宇都宮ブリッツェン 鈴木譲&阿部嵩之インタビュー
 
「いよいよきたな」というのが正直な感想だろうか。ナショナルチャンピオンジャージをかけた特別なレース「全日本自転車競技選手権大会」が6月23日~25日に青森県階上(はしかみ)町を舞台に繰り広げられる。今年はエース増田成幸選手を欠いた状態で挑む事になるが、若手の成長著しい宇都宮ブリッツェンにとっては念願のナショナルチャンピオンジャージを獲得するのに十分に準備が整った状態で挑む事になりそうだ。
増田選手がいない今、誰をエースとしてレースに挑むのか、どんなレース展開になるのか今から楽しみである。日本一を決める全日本選手権に向けてベテランと言ってもいい鈴木譲選手と阿部嵩之選手にインタビューした。
 

ー譲選手の今の調子は?
 ツールド熊野で厳しい2日絵mで先頭集団に残れたので調子も良いので、このままうまく仕上げられれば全日本にいい状態で迎えられるんじゃないかと思います。

ー阿部選手の今の調子は?
阿部 ツアージャパンとツールド熊野の2連戦で登りの調子はいい状態にあるというのは確認できている。ただ全日本となると格段に距離が伸びるので(219キロ)登りの回数も増える。
そうなった時に自分がどうなるかは正直見えていないのが今の現状で、でも今の調子の良さからさらにコンディションは上がっていくだろうから、そうなった時に自分が何が出来るか自分でも見てみたいですし、何かできるのであれば手助けになるような走りができればと思っています。

ー全日本での具体的な目標は?
全日本は1位しか価値がないと思うので日本チャンピオンジャージをチームで持ち帰るというのと、チーム全員で機能するレースが少
ないので後半戦の流れも見つつ勝利を掴めたらいいなと思っています。

ーコースについてどんなイメージを持っていますか?
210キロあるので厳しくなるだろうなと。あとは登りが結構あるのでそこがポイントかなと思っています。

ー譲選手向きのコース?
レースの展開次第ですが、厳しくなったら雨澤(毅明)が一番登れるんだけど、「スプリントになるかなあ」という印象があります。岡選手と自分と雨澤が軸になるのかなと」
 

タイムトライアルへの意気込み

ータイムトライアル(TT)についてコースが全然わからないのですが…、どのようなコースなんですか?
阿部 誰もわからない(笑)
でも去年程アップダウンではないっぽいよね。出る5人とも狙える、全員上位に絡んできて優勝争いできればいいなって。

ー去年は順位よかったんですよね?
阿部 増田・譲・阿部で仲良く3・4・5位でした。
今年はポイントが上位10位までつくのでUCI(国際自転車競技連合)ポイントを総取りしたいと監督は思ってるんじゃないかな。

ーマークすべき選手は?
阿部 西薗(良太、ブリヂストン アンカー サイクリングチーム)選手と、佐野(淳也、マリトックスパワータグ)選手かな。
去年上位にいたので(1位西薗、2位佐野)、そこが基本かな。
阿部 大丈夫ですか、小林海(まりの)とか…?
いや、スポットで強い選手が強い事が出てくることもあるけど、去年の順当な結果を見るとその二人かなと。

ー阿部選手は、TT とロードレースどちらに軸を置いて走るのですか?
阿部 TT です!TT しか見ていない。ロードが獲れなくてもあんまり気にしない。

ーロードはチームのために走るということ?
阿部 その気持ちでいるようにしてます。
 

ロードレースとの違い

ー素朴な疑問なんですけど、TT ってずっと淡々と走り続けるじゃないですか。何を考えて走ってるんですか?
ペース配分しか考えていない。ペダリングとか、ずっとペダルをカウントしてるだけ。無限ループで。出力は見ていないんだけどタイムは見て、ペダリングカウントするだけ。

ー譲選手らしい回答いただきましたけど、阿部選手は何を考えて走ってるんですか?
阿部 自分のペース配分を常に考えていますし、同じようにペダリング、カウントはしないけども。今のペダリングでどこの筋肉を使っているか身体の声を聞くようにしているし、風向きがどっちからきているのかとか常に考えてる。路面が軽い所がどこなのか目で見ながら、肘に受ける衝撃を見ながら感じながらどこを走ったらいいかを常に考えてます。今日のご飯は何かなとか、そういうことを考える余地はどこにもない。

ーアップの時はロードよりTT の方が集中している?
阿部 僕はロードの時よりは集中しているかな。
全然違いますね。
阿部 とにかく準備が大事っていうのがTT の競技のロードと違うとこって気がします。

ー具体的にはどういった所が違ってくるんですか?
阿部 機材面とか。
TT は最初っから全開だから、いい状態に仕上げておかないといけないっていうか。その差が集中力が必要かなと。ちょっとピリピリしてるし。
阿部 身体も狙っている筋肉が動くかもTT の前のアップでしっかり作っておかないといけないし。実際脱水しないように水もとるしでもとり過ぎはよくないし、エネルギー補給もしたりと、とにかくやる事が多い。ロードよりもとにかく気を遣う事が多くて、それがあの独特なピリピリ感につながっているんじゃないかなと。

ー最後に応援してくれるファン・サポーターのみなさんに意気込みをお願いします。
全日本選手権って観る方からするとあまりイメージ湧かないと思うんですけど、日本で走ってる国内の選手にとっては一年で一番のレースなのでそういう選手の意気込みとか集中力とかそういうものを感じて応援してもらえると選手の力になると思うので、その辺も感じながら応援よろしくお願いします。
阿部 譲さんのが素晴らしいな…。そうだな。ずっと今年一年の目標って言ってきている通り、全日本のタイムトライアルしか見ていないので、そこに懸けて走ります。だからこその集中力もそうだし僕の走り全体を見て何か感じて頂ければなと思っています。応援お願いします。


終始笑顔の耐えないインタビューとなったが、チームの雰囲気の良さであったり、両選手の調子の良さであったりが伺えた。私もナショナルチャンピオンジャージを獲るその瞬間を見に青森まで足を運ぶ。是非次号では全日本選手権を振り返り、2017年日本チャンピオンジャージを身に纏う選手のインタビューをお届けしたい。
 
 
鈴木 譲
すずき ゆずる
1985 年11 月6 日生まれ
神奈川県出身
170cm/57kg
脚質:オールラウンダー
 
阿部嵩之
あべ たかゆき
1986 年6 月12 日生まれ
北海道出身
177cm/66kg
脚質:ルーラー
 
杏寿沙
AZUSA

Profile
2015.2016シーズン、宇都宮ブリッツェンフェアリー自転車競技部として活動。現在はレディオベリーでリポーターとして毎週火曜日活動中。その他、栃木県内外でのイベントMCなどマルチな活動を展開中。