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  宇都宮ブリッツェン コラム【第32回】
 
 
 2020 年になり、いよいよオリンピックイヤーが始まった。宇都宮ブリッツェンにとっても大きな挑戦の年になる。


 というのも、昨季から継続して掲げている「男子ロードレース代表選手輩出」という大きな目標が達成されるかどうかの答えが、5月31 日にはっきりと出るからだ。


 今年も主将を務める増田成幸は昨季、代表選考争いの主役だった。


 序盤から選考ランキングの指標となる国際自転車競技連合(UCI)ポイントを着実に積み重ね、自身にとっては最大のポイント獲得が期待されたツアー・オブ・ジャパンで落車し骨折という危機的状況もあったものの、全日本選手権個人タイムトライアル、そしてツール・ド・おきなわで優勝。


 現時点で選考ランキングのトップに立つ。
 もっとも、現時点でランキングトップに立っているからと言って、安泰な訳ではない。


 海外を拠点とする選手にとっては逆転可能なポイント差であり、今季も着実にUCI ポイントを積み重ねなければすぐに逆転されてしまうことになるだろう。


 それだけに、チームとしても選考ランキング対象期間となる5月31日まで、UCI ポイントを獲得できる国際レースにできるだけ出場し、ポイントの上積みを狙う構えだ。


 前半は海外のUCI レースにも出場する予定になっている。
 そんな増田を支え、目標達成を後押しするチーム体制も、昨年の12月12日に発表された。


 今季、新たに加入するのは、大久保陣、西村大輝、中村魁斗の3選手。
この3人を加えた10人体制で重要なシーズンを戦っていくことになる。


 大久保は14 年から16 年の3年間ブリッツェンに所属した経歴を持つ、31歳のベテランスプリンター。今季、4年ぶりのチーム復帰となった。


 西村は25歳の中堅オールラウンダー。昨季と今季はブリッツェンよりひとつ格上で、イタリア籍のUCI プロコンチネンタルチームに所属していた実力派だ。


 22歳の中村選手は日光市出身、期待の地元選手。昨季に那須ブラーゼンでプロデビューを果たして頭角を現し、競技を始めた時から憧れの存在だったブリッツェンへの移籍を勝ち取った。


 この中で、目標達成のために特に期待したいのが、西村だ。増田と同じオールラウンダーで、増田に迫る実力をもつ西村の存在は、間違いなくプラスに作用すると感じている。


 ブリッツェンが挑む大きな挑戦の過程と結果をしっかりと取材し、余すところなくお届けできればと思っている。
 

小森信道Komori Nobumichi
スポーツの感動を「コトバ」で読み解き、写真で伝える、編集事務所ハットトリックカンパニー代表。2011 年より宇都宮ブリッツェンオフィシャルとしてサイクルスポーツの取材を始め、現在では新聞連載やweb メディアにも数多く寄稿するなど活躍の幅を広げている。
サイクルメディアグループ「Porte au Village」メンバー。