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栃木ブレックスコラム【第18回】
 

◎栃木ブレックス コラム Text/篠田和之・Photograph/栃木ブレックス 
ルール変更が落とす影

開幕から1か月経ったBリーグ。栃木ブレックスはけが人のためフルメンバーで戦った試合は少ないものの、リバウンド・ルーズボール・激しい守備など「誰が出ても同じプレーができる」強みを発揮して順調に白星を重ねています。

 

外国籍選手の長すぎる出場時間と主力の長期離脱者の多発

外国籍選手の出場ルールが変更され「保有3人、うちベンチ入り2人。帰化選手1人を加えて常時出場可能」となりました。
これにより外国籍選手や帰化選手の平均出場時間がかなり長くなっています。昨シーズンは平均出場時間が30分を超えた選手はリーグ全体で6人、うち日本人選手が1位の宇都直輝選手(富山グラウジーズ・34分29秒)をはじめ
4人でした。
しかし今シーズンは11月4 日現在でなんと29人。
うち外国籍および帰化選手が26人を占めます。
主力が長時間活躍してスタッツや白星が伸びればいいことではあるのですが、今シーズンは平日の試合が増えて過密日程となっているので、疲労蓄積によるパフォーマンス低下、さらにはケガが大変心配です。

2~3日おきに各地を転戦して試合をしているNBA では主力を時々「休養」させますが、Bリーグでも指導者の賢明な判断で選手が健康に、常にいいパフォーマンスを出せるようコントロールして欲しいものです。
なおこのルール変更により聞こえる「日本人ビッグマンが育つのか」という疑問についてはもう少し様子を見たいと思います。

各地区の序盤を概観してみましょう。
 

[東地区]

アルバルク東京はミルコ・ビエリツァ(左腓腹筋損傷)、千葉ジェッツは小野龍猛(右手舟状骨骨折)・トレイ・マッキニージョーンズ(左肩関節脱臼)と主力選手の長期離脱が相次いでしまいました。
ただ選手層が厚いので、苦労するかもしれませんが栃木とともに上位はキープできるでしょう。
レバンガ北海道は黒星先行ですがチーム作りの最中でかつここまでに千葉・栃木と6試合も対戦しているので仕方がなく、今後伸びる可能性十分と見ます。
サンロカーズ渋谷はかなりの苦戦、琉球ゴールデンキングスを優勝に導いた伊佐勉ヘッドコーチに交代して立て直しを図ります。
秋田ノーザンハピネッツも苦しい戦いに。

[中地区]

川崎ブレイブサンダースは手術明けのニック・ファジーカスや篠山竜青・辻直人の調子が戻り白星量産体制に。
開幕5連敗から立ち直ったシーホース三河や、得点力が光る富山グラウジーズ・新潟アルビレックスBBは今後他地区の強豪との対戦で真価が問われます。
三遠ネオフェニックスは要の鈴木達也選手がケガから復帰しここから上昇軌道に乗りたい。
横浜はチームの基礎作りの年。
中地区はより混戦になるでしょう。

[西地区]

琉球ゴールデンキングスは須田侑太郎選手がじん帯を痛めて離脱したのが残念ですが、外国籍選手がうまく機能している名古屋ダイヤモンドドルフィンズとともに予想通り2強を形成。
京都ハンナリーズは昨年韓国リーグ得点王・デイヴィッド・サイモンがチームを救い大健闘だと思います。
大阪エヴェッサ・滋賀レイクスターズ・ライジングゼファー福岡はこれからどれくらい成長できるか?
 

 
篠田和之
Shinoda Kazuyuki

Profile
フリーアナウンサー。宇都宮出身。
とちぎテレビ「とちテレニュースLIFE」キャスター。
株式会社ラテールプロモーション代表取締役。
Jリーグ・Bリーグ・アイスホッケー・野球など多くのスポーツ実況を手がける。