栃木求人マーケットは栃木県宇都宮市の求人情報がどこよりも詳しく掲載

 
 

B1リーグは各チームが40試合前後を消化。チャンピオンシップ(CS)進出、あるいは残留プレーオフ(PO)回避をかけた残り3分の1の戦いに入る。各地区別に展望する。


東地区…CS4枠持っていけるか?


 レバンガ北海道と秋田ノーザンハピネッツが年末年始に大型連敗を喫してしまい後退。宇都宮ブレックス・アルバルク東京・千葉ジェッツ・サンロッカーズ渋谷がワイルドカード2枠も含みCS進出に向け優勢だが、西地区に勢いを持つチームがあり、4チームのうちどこかが切符を逃す可能性も考えられる。


 ブレックスは天皇杯から続いていたモヤモヤとした雰囲気がA東京戦(1月29日)の勝利で一掃された感がある。チームの原点である「守備」に立ち返ったことが「底からの脱出」を呼び込んだ。安齋竜三ヘッドコーチが選手に求めている「遂行力・アグレッシブさ」や出場時間を上手く分散し特定の選手に過度に依存しないマネジメントが目標に向け結実することを期待したい。


そしてここのところ少し物足りない3pシュートの決定率を安定させることもポイントとなるだろう。途中加入したテーブス海選手は「うちのシステムは特殊だから時間がかかる」(安齋HC)という守備を早く習得して出場時間をさらに伸ばしたい。


 高い攻守の質を保つ東京、大型連勝で軌道に乗ってきた千葉(ギャビン・エドワーズ選手の負傷離脱は心配)、天皇杯優勝で自信をつけた渋谷との直接対決がまだ11試合。しかもvsA東京は敵地のみ。ファンとともに楽しみながら頂点を目指そう。


 なおこれらのチームは日本代表選手を多く抱える。ブレックスからは比江島慎・竹内公輔・橋本晃佑、そしてライアン・ロシターの4選手が合宿に招集。代表とリーグ戦の両方でハードなスケジュールとなるが、今年の大目標となるオリンピック代表入りを目指していいパフォーマンスを見せてほしい。


中地区…2位争いは最後までもつれる


 独走している川崎ブレイブサンダースは篠山竜青、マティアス・カルファニ両選手が大けがで離脱、16連勝後は少し陰りが出てきた。それでもPG藤井祐眞・SF長谷川技両選手らのハードワークやジョーダン・ヒース選手の得点力が光り、残りの対戦相手から見てもリーグ全体勝率1位になる可能性が最も高いだろう。


 シーホース三河が12月から9連勝を記録し星を伸ばしてきた。富山グラウジーズ・新潟アルビレックスBB と2位を争うことになるが、この3チームは直接対決をまだ6~8試合残していて最後までもつれるだろう。でも2位になるチームはせめて勝率5割を上回ってほしいものだ。


西地区…2枠ともまだわからない
 

 ジョシュ・ハレルソンやアイラ・ブラウン両選手を中心にビッグラインアップを組み、リバウンドで屈指の強さを持つ大阪エヴェッサ。攻撃面のスタッツも昨季から急上昇し首位を走っている。しかし2月1日の試合でPG伊藤達哉選手が左手骨折→今季絶望という大アクシデントが発生。このピンチを乗り越え初のCS進出なるか。


 琉球ゴールデンキングスと京都ハンナリーズはインカレ終了後に加入した大学生がチームを救っている。琉球のSG牧隼利選手は筑波大で主将を務め、インカレ優勝・MVP。京都のPG寺嶋良選手(東海大)はスピードを武器に、13連敗中だったチームを加入後10勝1敗(2月2日現在)と劇的に復活させた。両名とも先発起用されていてCSの切符を手繰り寄せる主役となるかもしれない。


 滋賀レイクスターズはA東京から期限付移籍しているPG齋藤拓実選手が1試合平均12点をたたき出すスコアラーとして開花した。ジェフ・エアーズ(期限付移籍)、クレイグ・ブラッキンズの両選手とともにチームを引っ張りCS戦線に参入してきた。


京都・滋賀が大阪・琉球を逆転できる可能性と勢いは十分にある。一方で名古屋ダイヤモンドドルフィンズはターンオーバーとフリースロー成功率がリーグ最下位という大誤算で苦しい状況になっている。
 

 年末年始に大型連勝・連敗をしたチームが結構あって、勢力図の変化を招いている。ここからギアを上げられるチームはどこか。あと残念なことに今季は主力に大きなけが人が相次いでいる。終盤戦でこれ以上悲しいニュースが来ないことを祈るばかりだ。

篠田和之Shinoda Kazuyuki
フリーアナウンサー。宇都宮市出身。
とちぎテレビ「とちテレニュースLIFE」キャスター。
株式会社ラテールプロモーション代表取締役。
J リーグ・B リーグ・アイスホッケー・野球など多くのスポーツ実況を手がける。