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H.C.栃木日光アイスバックスコラム【第9回】 期待と希望ふくらむ2018年。 アジアリーグジャパンカップ “初代王者”の称号を奪え!
 
いよいよ頂点に向けての戦いが始まる。3月3日(土)からアジアリーグのプレーオフファーストラウンドがスタート。H.C. 栃木日光アイスバックスは、ホーム霧降アイスアリーナで王子イーグルスを迎え撃つ。平昌五輪もそろそろ佳境に入って盛り上がっているけれど、やっぱり気になるのは僕らのアイスバックスだ!
 
五輪休みを利用して開催されたジャパンカップは、バックスにとって有意義な大会となっている。出場機会が比較的少ない選手もシッキネン・ヘッドコーチ(HC)が積極的に起用して、その期待に若手もしっかりと応えてきた。
1月27 日の試合では6-2で日本製紙クレインズに快勝。「第2ピリオド以降は、選手たちに笑顔も見えていた。選手たちが楽しんでプレーする状況を作れたのはコーチとして嬉しいね」とシッキネンHC も目を細めるが、この試合で中央大学在学中の乾純也選手をホーム霧降でデビューさせている。

乾選手は「日光に生まれて、選手として育ったこのリンクで試合ができるのは、子どもの頃からの夢でしたので、現実になって嬉しい。

ただ、リンクには立てたものの、大学ホッケーとは一人ひとりの気持ちの入り方が違うなど、レベルの差を実感しています。大学では、僕は周りを生かすプレーが多かったのですが、プロではまず自分が結果を出さないといけないので、できるだけ早くポイントに絡める選手になっていきたい」と前を見据える。日光が産み育てた、期待度◎なルーキーの今後の活躍を大いに期待したい。

さらにプレーオフに向け展望すれば、とてもポジティブな話題がヤッセ・ニーニマキの復帰だ。プレシーズンゲームでの相手との接触で大けがを負い手術し、ここまでずっとリハビリに専念してきたが、1月27日の試合でついに戦列復帰。明らかに試合勘が不足しているはずなのに、パスセンスに非凡なものを見せた。「公式戦は昨年3月以来だから、試合勘はまだまだ。でも、あと1ヵ月で着実に調子を上げていきたいね」とニーニマキは冷静に復帰戦を振り返る。

シッキネン HC も「 彼はとてもクレバーなプレイヤー。状態が上がってスケーティングスピードが上がれば、展開力もパスの精度ももっと良くなるだろう」と太鼓判。彼の復帰でパスの出し手がまた1つ増えることとなり、パ
スがどんどん繋がるホッケーがまた進化することにもなる。プレーオフでは「どんな選手が組むのか?」とか「パワープレーでヌメリンと組んだら…」などなど楽しみは膨らむ。母国から監督がわざわざ選んで連れてきた「秘蔵っ子」のプレーにも注目だ。

ジャパンカップは2月20日に苫小牧で対王子戦、2月22日・24日・25日に釧路で対日本製紙クレインズ戦という形でアウェーの試合が続いていくが、バックスは首位王子と勝ち点2の2位(2月10日時点)につけており、直接対決で1つ勝てばひっくり返せる状態だ。最終カードはクレインズのホーム最終戦と言うことで、相手も並々ならぬ気合いで来ると思うが、そこで勝てればチーム状態は本物と判断していいだろう。

苦しいときもあったけれど、着実に成長してきたバックス戦士たちに声援を送れば、彼らはきっと全力プレーでそれに応えてくれるはず。初のアジアリーグ制覇に向けて、視界は良好だ。
 
関谷智紀
Sekiya Tomoki

Profile
1971年生まれ。埼玉県入間市出身。
スポーツ番組ディレクターを経てライターに転身。
スポーツのみならず経済、IT、フードなどのジャンルで雑誌を中心に記事を執筆。
アイスホッケー取材は2004年から続けている。